生産地と用途

大豆の生産地

大豆の国内需要量は483万tで、国内生産量は約15万t、その19%が北海道で生産されています。他の畑産物に比べると全国シェアに占める割合は低いですが、大産地であることには変わりありません。全国的には、主産地は九州、東北、北海道で、府県では佐賀、福岡、秋田、栃木が多く、宮城、茨城、新潟、長野などがこれに続いています。

一方、北海道内では、十勝(4,530ha)を筆頭に、上川(2,950ha)、空知(2,280ha)、胆振(1,430ha)、石狩(1,390ha)が続き、全道で16,300haの大豆が作付されています。これは全国の栽培面積109,100haの15%に相当します。なお、檜山地方は、主として黒大豆の栽培がされています。

これら国産大豆の利用上の問題点として、従来は、品種、規格の不統一による、まとまったロットの確保の困難さなどが指摘され、生産性、商品性向上のため、広域に良質・多収品種への整理統合を図るべく、全国を気象条件から6地域に分けた対応が進んでいます。

北海道

トヨムスメ、トヨコマチ、キタムスメ、スズマル、ユウヅル、(中生光黒)、(トカチクロ)、(ハヤヒカリ)、(スズヒメ)、(ツルムスメ)

東北北部

スズユタカ、ナンブシロメ、スズカリ、リュウホウ、(コスズ)、(オクシロメ)、(ワセスズナリ)、(タチユタカ)

東北南部・新潟

スズユタカ、エンレイ、タチユタカ、(タンレイ)、(ミヤギシロメ)、(コスズ)、(タチナガハ)

関東北部・北陸

エンレイ、タチナガハ、ナカセンナリ、タマホマレ、(ヒュウガ)、(納豆小粒)

関東南部・東海・近畿・中国

タマホマレ、アキシロメ、フクユタカ、(エンレイ)、(オオツル)、(丹波黒)

四国・九州

フクユタカ、むらゆたか、アキシロメ、(トヨシロメ)、(コガネダイズ)


大豆の用途

国産大豆は、外国産大豆に比べて油分が少なく、良質で、たんぱく質が多いことから、全国的には、豆腐・油揚げ(57%)、煮豆・総菜(19%)、納豆(9%)、味噌・醤油(11%)、その他(4%)など食品用に利用されています。

それに対して、北海道産大豆は煮豆・総菜(33%)、小袋・煎り豆(24%)、納豆(17%)、豆腐・油揚げ(16%)への利用が多く、味噌・醤油(3%)への利用は少ないですが、変わった利用としてもやし(5%)があります。